
シャンパン作りに使用されるぶどう品種
シャンパンと名乗るためには、製法やアルコール度数はもちろんぶどうの品種についても厳しい取り決めがある。
だから、シャンパン作りに使用されてるぶどうって、その品種がかなり限られてくるんだけど、ワイナリーではそれらをうまく活用していろんな味わいのシャンパンを作ってる。
そのワイナリーの工夫が、シャンパンの美味しさや面白さをさらに引き上げてるんだよね。
そこで今回紹介したいのが、シャンパン作りに使われているぶどうの品種について。
品種によって味や風味に大きく違いが出てくるから、それぞれの味の特徴を知れば、シャンパン選びがさらに楽しくなるよ。
シャルドネ
白ぶどうのなかでは代表格とも言える品種がシャルドネ。
シャルドネは白ワインに使われるぶどうの品種としても有名だけど、白が多いスパークリングワインでもシャルドネはよく使われてる。
爽やかで甘酸っぱい、白ワインらしい風味をさらに引き立ててくれる品種で、さっぱりした味わいのシャンパンと相性抜群。
シャルドネ100%で造られたシャンパンのことは、ブラン ド ブランとも呼ばれてるよ。
ただ、シャルドネ種は気候変動によって不作になりやすい品種でもあるから、特に最近ではシャルドネを使ったワインの製造本数は少なめ。
希少になりつつあるものの、人気は絶大だから、フルーティで爽やかなシャンパンが好みなら、シャルドネ種を多く使ってるシャンパンを選んでみて。
ピノ・ノワール
黒ぶどうの王道品種・ピノ・ノワールは、赤ワインに使われることが多いけど、実は果皮を取り除いて使用すると上品な白のシャンパンが出来上がるんだ。
ピノ・ノワールを使うと、その分赤ワインらしいベリー系のような甘みの強いシャンパンが出来上がるのが特徴で、特に甘い味わいが好きな人におすすめ。
淡麗で繊細な味わいよりも、果実味の強いしっかりとした味わいの方が好みの人にとっては、純粋な白ぶどうの品種を使ったシャンパンよりもピノ・ノワールの方が美味しいかも。
余談だけど、シャンパーニュ地方で栽培されてるすべてのピノ・ノワールがシャンパンに使われてるわけではなく、純粋に赤ワイン製造のために栽培・出荷されてることもあるよ。
ムニエ
ムニエもピノ・ノワールと同じく黒ぶどうの品種のひとつで、他のぶどうの品種に比べても、特に寒さに強く不作になりにくい品種として醸造家に人気が高い。
ムニエはフルーティで黒ぶどうらしい果実味があるものの、上品で丸みのある味わいがあるんだよね。
それに加えて、ムニエを使うと柔らかい味わいのワインになるのが特徴で、他の品種と混ぜると味のバランスが取りやすく、上品なブレンド品種のワインが出来上がる。
そのことから、ムニエはどちらかというと単一品種で使われているのではなく、品種をブレンドした銘柄に使われてることが多いかな。
ピノ・グリ
上記で紹介した3つの品種が現在製造されてるシャンパンに使われているぶどうの90%以上を占めてるんだけど、実は他にもシャンパンに使用できる品種がある。
そのひとつがピノ・グリで、実は黒ぶどうのピノ・ノワールが突然変異して、白ぶどうのような特徴を持つぶどうとして誕生した品種なんだ。
味わいも白ぶどうと黒ぶどうの中間にあたる香りや果実味があって、これを使うことで優しく香り高いワインが出来上がる。
とはいえ、突然変異種だからか栽培が非常に難しい品種でもあって、栽培量や使用頻度は少なめ。
優しく上品な味わいのシャンパンが好きな人、王道シャンパンとはまた違った風味のシャンパンに挑戦したいなら、ピノ・グリを使ったシャンパンを選んでみて。